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Updated: 2014/10/10
普通でない少女、リリィの悲運の物語。
高校入学直後よりクラスメイト松平瑞穂は早々にモテまくり、しかし皆からの誘いを全て退けていた。
彼女に惹かれた宮前織彦も七夕に彼女へ告白。
案の定断られるが、その理由として校長と不倫関係にある事を知らされ、一方で友人となる事を求められ、宮前織彦は思い悩む。
その深夜、殺人兵器マークUを名乗る少女が宮前織彦のアパートに訪れる。
彼女に襲撃されるも何とか説得に成功。
名無しの少女に宮前織彦は、七夕の誕生花にちなみリリィと名付ける。
彼女は様々な感覚や感情を持ち合わせない事を告白し、愛について知りたいと言っては性交渉を迫る。
様々な自説を語る彼女に戸惑いつつも宮前織彦は押し切られ、肉体関係を持つが芳しくない結果に。
宮前織彦を危険から守る約束をしたリリィは宮前織彦に伴い高校へ。
その日松平瑞穂は彼を呼び出し、実は校長に仕組まれ莫大な借金を抱え、金の融通を受けるため意に反し交際、それも破局したと告白し、援助交際を始めると宣言。
そのせめてもの慰みとして宮前織彦と肉体関係を持つが、それが仇となり援助交際は失敗。
絶望した松平瑞穂の元にマークVを名乗る者が現れ命を要求。
居合わせたリリィに、リリィとマークVは超人という存在である事、リリィが愛を知るのに完全体となる必要がある事、それには宮前織彦か松平瑞穂の死が必要な事を告げる。
リリィは感情が既に芽生え始めているとしてマークVを退けるが懸念は残る。
その後も様々な自説を語るリリィに宮前織彦と松平瑞穂は感銘を受けつつ翻弄されるが、彼女が二人と共にあるためマンションの部屋を購入し必要な家具を買いに行った際、リリィの主人の敵対勢力より襲撃を受ける。
マークVと共闘し撃退したリリィは、憂いを断つため単身その本拠地へ赴き壊滅せしめる。
しかしマークVから不完全体の超人は特定の感情に強く支配されると肉体が崩壊すると知らされ、実際リリィは宮前織彦の目前で吐血し倒れる。
数ヵ月後、リリィは初代の欠陥の対処法を探るため作られたモルモットだったとマークVより知らされる。
衝撃を受けた宮前織彦の腕の中で、愛を知ったリリィは死にたくないと言い残し息絶える。
『殺人兵器が愛を知る方法。それは命を手放す事だった』
後日、宮前織彦はリリィを忘れ去ってしまうのを恐れ、何か文章に残す事を思い立ち、執筆を始める。